日本ペット「いぬとねこの保険」(以下、日本ペット)には、通院・入院・手術をすべて補償する「プラチナプラン」、通院のみを補償する「ゴールドプラン」、手術のみを補償する「パールプラン」の3つのプランがあります。新規で加入できるのは生後31日~満11歳未満のペットの犬・猫です。
通院のみ補償、手術のみ補償というペット保険は、他ではあまりない珍しいプランです。

「プラチナプラン」と「ゴールドプラン」は日額・回数制限がないタイプで、かつ補償割合90%も選べるという手厚さが魅力の一つです。
ただし、他の観点から見ると、大きな注意点も隠されています。

このページでは日本ペットのペット保険がどんなものなのか、様々な角度から特長(メリット)や注意点(デメリット)を説明していきます。

ぜひ参考にしてペット保険選びに役立ててください!

日額・回数制限なしの補償

ペット保険の補償割合は、70%と50%がポピュラーですが、「プラチナプラン」と「ゴールドプラン」は、70%と50%に加えて、補償割合90%も選択肢にあります。

プラチナプランゴールドプラン
補償内容通院・入院・手術通院のみを補償
補償割合90%、70%、50%90%、70%、50%
年間の補償限度額90%プラン⇒90万円
70%プラン⇒70万円
50%プラン⇒50万円
90%プラン⇒90万円
70%プラン⇒70万円
50%プラン⇒50万円

日額・回数制限がないので、年間の補償限度額の範囲内なら、無制限で補償を受けられることもメリットです。このタイプのペット保険の中で、補償割合90%というのは日本ペットだけです。

90%の場合の年間の補償限度額は90万円。「アニコム家庭どうぶつ白書2019」によると、犬の年間診療費は0~12歳で最も高くなる12歳でも149,757円、猫に関しても12歳で78,268円ですから、十分に手厚い内容だと言えると思います。

もう一つの「パールプラン」についても見てみましょう。

パールプラン
補償内容手術のみを補償
補償割合70%
年間の補償限度額30万円(回数制限2回)

こちらは回数制限があります。とはいえ、年間に何度も手術をするのは考えづらいので、回数制限があること自体は特に問題ないと思います。

他社の手術に特化したプランの内容と比較すると、アイペットや楽天は補償割合90%で手術支払限度額50万円のプランがありますから、それらと比べると補償は手薄です。
ただし、後で見るように、保険料は抑えられているので、「もしもの手術に、より手軽に備える」とのことなら、一考の余地はあります。

※補償の対象外となる項目もあります。詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。

特に「プラチナプラン」と「ゴールドプラン」に関しては、一見すると手厚くて魅力的なペット保険に思えますよね。しかし、見逃してはならない注意点がいくつかあります。

注意点①限度額に達すると失効する!

注意点一つ目は、年間の補償限度額に達すると保険契約が失効することです。

失効→保険契約が保険期間の中途で効力を失うこと。

多くのペット保険は、保険金額が年間の補償限度額に達したとしても、保険が更新されればリセットされ、再びゼロから補償を受けることができます。
ただし、日本ペットは、年間の補償限度額まで利用してしまうと、その時点で保険は終わりになってしまいます。

一度失効すると改めてペット保険に入り直すことは困難になるので、もし限度額に達しそうになったらご自身で保険請求を調整する必要が出てくる思います。

※詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。

注意点②補償対象外項目が比較的多い

日本ペットは比較的、補償対象外項目が多く設定されています。補償がどれだけ手厚くても、補償対象外なら1円も補償されません。これは見落としがちなポイントなのですが、必ず確認しておく必要があります。

以下、会社によって補償対象外か否かが異なっている主な病気やケガなどについて、補償対象外と定められているかどうかを表にしました。
大手のアニコムをベンチマークとして比較します。

病気やケガ日本ペットアニコム
睫毛乱生××
涙やけ××
歯科治療(注1)×
猫エイズ×
膝蓋骨脱臼×
先天性疾患(注2)ー(注3)
股関節形成不全症×
レッグペルテス×
てんかん×
チェリーアイ×
気管虚脱×
椎間板ヘルニア
鍼灸治療
時間外診療××
減感作療法××

(注1)不正咬合、歯列矯正など病気・ケガにあたらないもの、治療に該当しないものは含まない。
(注2)保険期間が始まった後に発見された先天性疾患。
(注3)保険契約の保険期間内に発生した(獣医師により初めて発見された)疾患の治療費用に限り補償される。つまり、次契約以降では補償対象外。

【上表の前提条件】
・ここでの補償対象外とは、重要事項説明書や約款で「保険金をお支払いできない主な場合」などとして記載のある病気やケガのことを指します。
・重要事項説明書や約款で補償対象外として記載のある病気やケガが「×」、記載のないものは「ー」で表示しています。実際の保険金支払いについては、保険会社が審査・査定を行ったうえでの判断となりますので、「ー」でも補償されない場合があります。

【注意事項など】
※表は補償対象外となる全ての病気・ケガを記したものではありません。詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。
※実際の保険金の支払いについては、「補償開始前からの症状か」などを含め保険会社が審査・査定を行ったうえでの判断となります。また、前提条件の相違等により補償内容が異なる場合があるので、実際に適用される補償内容について保険会社に問い合わせたうえで商品選択を行ってください。

※ここには保険商品の内容の全てを記載しているものではありませんので、あくまで参考情報としてご使用ください。
※ここに記載されている保険商品の詳細な内容については、重要事項説明書および約款にて必ず全般的にご確認ください。

日本ペット重要事項説明書
アニコム「ふぁみりぃ」重要事項説明書

アニコム家庭どうぶつ白書2019」によれば、犬・猫ともに手術理由1位は歯周病/歯肉炎(乳歯遺残に起因するものを含む)なのですが、日本ペットでは歯科治療は補償対象外です。

犬の約8割が歯周病予備軍といわれており、歯科治療が補償対象外なのは結構痛いと思います。

また、犬の手術理由5位で、トイプードルやチワワなど小型の犬種に特に多い「膝蓋骨脱臼(パテラ)」、ラブラドール・レトリーバーなど大型犬・超大型犬に特に多い「股関節形成不全」も補償対象外です。
これらの種類を飼っている方にも、あまりオススメはできません。

注意点③待機期間あり

待機期間とは、「初年度契約の保険始期日から一定期間中、保険金が支払われない期間」のことです。
これは最初の一定期間だけ設定されているものですし、多くの他の会社のプランにも設定されているもので、上2つの注意点ほど重要度が高いというわけではありません。
しかし、万が一待機期間中に病気を発症してしまう可能性はゼロではありませんし、もし待機期間中に病気になれば、待機期間が終わってもその病気は補償対象外となるので、必ず認識しておく必要があります。

待機期間病気30日・がん60日

日本ペットでは、病気とがんで別の待機期間が設定されています。

※詳細は、重要事項説明書等でご確認ください。

以上注意点3つの中でも、特に失効と補償対象外に関しては気を付けておくようにしましょう。

保険料

例として、

「トイプードル(小型犬)、補償割合70%、年払(0~15歳)、各種割引制度の適用無し、選択可能なオプション特約は選択しない」
「猫、補償割合70%、年払(0~15歳)、各種割引制度の適用無し、選択可能なオプション特約は選択しない」

という2つの条件でそれぞれのプランの保険料を表示しました。

トイプードル(小型犬)
0歳35,24025,120
1歳30,27022,110
2歳29,43021,540
3歳30,73022460
4歳34,82025,090
5歳39,66027,960
6歳44,06030,300
7歳48,94033,100
8歳56,05037,290
9歳61,71040,730
10歳68,06044,620
11歳72,20047,520
12歳76,49049,790
13歳85,33055,050
14歳97,58062,430
15歳112,41071,280
合計※922,980616,390

※上表0~15歳の保険料を単純合計したもの。

トイプードル(小型犬)
0歳23,58018,880
1歳21,07016,730
2歳20,38016,070
3歳21,38016,690
4歳23,24018,000
5歳24,99019,180
6歳27,18020,670
7歳30,10022,690
8歳34,25025,600
9歳37,66027,870
10歳41,71030,560
11歳45,65033,150
12歳47,63034,250
13歳53,06037,770
14歳60,59042,710
15歳69,69048,630
合計※582,160429,450

※上表0~15歳の保険料を単純合計したもの。

トイプードル(小型犬)
0歳7,6403,080
1歳4,7601,870
2歳4,1601,600
3歳4,0201,530
4歳5,0201,870
5歳6,7802,460
6歳8,7603,100
7歳10,3803,580
8歳12,6304,270
9歳13,8304,560
10歳15,0204,840
11歳14,5204,550
12歳15,7404,800
13歳17,5605,210
14歳20,0805,800
15歳23,1306,490
合計※184,03059,610

※上表0~15歳の保険料を単純合計したもの。

プラチナプラン保険料表
ゴールドプラン保険料表
パールプラン保険料表

【上表の保険料の前提条件】
・保険料表に基づいて作成。
・「トイプードル(小型犬)、補償割合70%、年払、各種割引制度の適用無し、選択可能なオプション特約は選択しない」。
・「猫、補償割合70%、年払、各種割引制度の適用無し、選択可能なオプション特約は選択しない」。

【注意事項等】
※保険料は、今後の商品改定等により変更となる場合があります。
※ペット保険に加入する際、前提となる条件の違いにより保険料が異なる場合があります。実際に適用される保険料については、保険会社に問い合わせたうえで商品を選択しましょう。

※表は保険商品の内容の全てが記されているものではありません。あくまで参考情報としてご利用ください。
※記載された保険商品の詳細な内容については、必ず重要事項説明書や約款にて全般的にご確認ください。

日本ペット重要事項説明書

割引制度が充実

「プラチナプラン」「ゴールドプラン」には、4つの割引制度があります。
割引内容は以下の通りです。
なお、「パールプラン」に割引制度はありません。

無事故割引

契約期間内(1年間)に保険金の支払いがなかった場合、次年度の保険料が10%割引されます。

インターネット割引

インターネットから申込んだ場合、保険料が10%割引されます。

多頭割引

複数頭加入する場合、保険料を1頭につき年間900円割引されます。

マイクロチップ割引

マイクロチップを装着している場合、保険料が年間600円割引されます。(申込み時にマイクロチップ番号を記入)

※詳細は、重要事項説明書等でご確認ください。

「免責額適用特約」とつけるとさらに安いが

保険始期日が2021年5月1日以降となる契約(更新契約)から、「免責額適用特約」という特約が新たにできました。

この特約を付帯すると、自己負担分が増える代わりに保険料はさらに安くなります。

具体的には、診療費から免責金額(自己負担分)2,500円が引かれた上で、保険金額が計算されることになります。

例えば、プラチナプラン補償割合90%で、補償の対象となる通院診療費が1日1万円だった場合、

支払われる保険金 = (診療費10,000円ー免責金額2,500円)×補償割合90% =6,750円

となります。この特約がない場合は、

支払われる保険金 = 診療費10,000円×補償割合90% =9,000円

です。

比較的診療費が安価になりやすい通院補償には影響が大きくなる可能性が考えられますので、通院補償を重視する場合は、できればつけない方が良いのではないかと、当サイトは考えています。

また、一度付帯したら、取り外すことはできないので、つけるかどうかよく考えて判断するようにしましょう。

※補償の対象外となる項目もあります。詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。

その他注目すべき事項

その他、もろもろ細かい点についても見ていきます。

賠償責任特約

「プラチナプラン」「ゴールドプラン」では「賠償責任特約」を付帯することができます。

この特約は、ペットが他人にかみついたり、他人の物を壊したりして、保険加入者の飼い主に法律上の損害賠償責任が生じたときに補償する特約です。
賠償は非常に高額になる可能性もあるので、できればつけておいた方が安心だと思います。

ただ、ご自身が加入している保険で既に加入・カバーされているということもありますし、ペット保険ではなく自動車保険や火災保険で加入した方が広範囲でカバーできるということもあります。実際に付帯するかどうかは、他の保険と重複していないかを確認してからの方がよいでしょう。

日本ペットでは、月払いで90円・年払い1,030円を保険料に追加すれば付帯することができ、最高500万円までの補償となります。

※詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。

スマホで請求ができる

日本ペットは、後日精算によって保険金を請求することになります。

後日精算とは一般的に、一旦診療費を全額支払い、後で領収書や、必要に応じては診断書を用意し、会社に送付することで保険金を請求するという手順を踏みます。
これは手間がかかりますよね。

このような紙を利用した請求がまだまだ主流ではあるのですが、日本ペットでは、手続きがスマートフォンで完結する「アニポス」というアプリと利用することができます。
ペーパーレスで手続きが完了するので利便性は高いです。

詳しくは以下のページをご覧ください。
アニポスの詳細はこちら

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まとめ:補償充実も対象外項目に注意

日額・回数制限がなく、補償割合90%というのは非常に手厚い内容です。

ただし、補償対象外項目が多いこと、限度額まで利用すると契約が失効してしまうことがネックです。

特に歯科治療が補償対象外であることは、十分考慮する必要があると思います。他の会社では、歯科治療を補償対象外としていないものも多くあり、そちらを検討するのも手だと思います。

ぜひ参考にしてペット保険選びに役立ててください。

表示内容は特別に記載のない限り2021年5月14日現在の内容です。