ペッツベスト「セレクトBEST」は生後50日~満13歳未満の犬・猫が加入できるペット保険で、色々な要素を自由に組み合わせて28通りの中から自分のニーズに合ったプランをカスタマイズすることができます。

2~3種類しか選択肢がない会社が多い中、自分に合ったプランを自分で作ることができるというのは魅力の一つだと思います。しかし選びようがない部分で注意点やデメリットがあるのも事実。これらを見逃さないようにしなければなりません。

このページではペッツベストのペット保険がどんなものなのか、様々な角度から特長(メリット)や注意点(デメリット)を説明していきます。

ぜひ参考にしてペット保険選びに役立ててください!

28通りから選べる補償

ペッツベスト「セレクトBEST」は通院・入院・手術を補償する「フルカバー型」です。”何を補償するか”というのは固定になっています。

選択できる項目は4つあります。

補償割合60%80%
年間の補償限度額20万円50万円100万円
免責金額(年間)2万円5万円10万円
プレミアム特約つけるつけない

補償割合2択、年間の補償限度額3択、免責金額(年間)3択、プレミアム特約有無2択という選択肢です。

単純に組み合わせを計算すれば、2×3×3×2で36通りなのですが、このうち年間の補償限度額が20万円だと免責金額は2万円しか選べないという条件があるので、実際は、(2×3×2×2)+(1×1×2×2)で28通りとなります。

なお、いずれの要素も加入後に手厚くする(補償割合60%→80%、年間の補償限度額50万円→100万円など)ことはできないので、最初はなるべく手厚いプランから検討していくのが良いのではないかと思います。

※補償の対象外となる項目もあります。詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。
※犬はA~Dの4グループに分けられますが、C・Dグループでは年間の補償限度額20万円のプランは選択できません。

補償内容を見ると、自分で好きな組み合わせを選べて非常に便利なペット保険に思えますよね。
ただし、そうとも言い切れない理由がいくつかあるので、順に説明していきます。

免責金額なしは選べない

免責金額とは、保険会社が保険金を支払わなくてもよい金額のことで、定めた金額までは保険加入者の自己負担となります。

ペッツベストの場合、年間2万・5万・10万円という選択肢がありますが、「免責金額なし」は選べません。

年間の免責金額とはどういうことかというと、補償の対象となる年間の診療費がトータルで免責金額に達したところから補償されるということです。
年間で2万円も診療費に使わない年が出てくる可能性は十分考えられますが、そうなるとその年は一切補償を受けられないことになります。

他のペット保険には、「免責金額なし」のものも多いです。ペッツベストだけ見た場合免責金額はあって当たり前に思えますが、そうでないことを認識しておきましょう。

限度額に達すると失効

年間の補償限度額に保険金額が達したとしても、保険を更新すればリセットされ、再びゼロから補償を受けられると思い込んでいる方も多いのではないでしょうか?
確かに、多くのペット保険はその仕組みでできています。
しかし、ペッツベストは年間の補償限度額に達すると保険契約が失効するものがあるので注意が必要です。

〇失効→保険契約が保険期間の中途で効力を失うこと。

要するにその時点で保険契約は終わり、ということです。一度失効すると改めてペット保険に入り直すことは困難になりますので、もし限度額に達しそうになったらご自身で保険請求を調整する必要が出てくる思います。

補償対象外項目が多い

以下で、会社によって補償対象外か否かが異なっている主な病気やケガなどについて、補償対象外と定められているかどうかを表にしました。大手のアニコムをベンチマークとして比較しています。
なお、「セレクトBEST」はプレミアム特約の有無によって補償範囲が違うので「あり/なし」で分けて表示しています。

病気やケガ特約あり特約なしアニコム
睫毛乱生×
涙やけ×
歯科治療(注1)××
猫エイズ××
膝蓋骨脱臼×
先天性疾患(注2)
股関節形成不全症
レッグペルテス
てんかん
チェリーアイ
気管虚脱
椎間板ヘルニア×
鍼灸治療××
時間外診療×
減感作療法×

(注1)不正咬合、歯列矯正など病気・ケガにあたらないもの、治療に該当しないものは含まない。
(注2)保険期間が始まった後に発見された先天性疾患。

【上表の前提条件】
・ここでの補償対象外とは、重要事項説明書や約款で「保険金をお支払いできない主な場合」などとして記載のある病気やケガのことを指します。
・重要事項説明書や約款で補償対象外として記載のある病気やケガが「×」、記載のないものは「ー」で表示しています。実際の保険金支払いについては、保険会社が審査・査定を行ったうえでの判断となりますので、「ー」でも補償されない場合があります。

【注意事項など】
※表は補償対象外となる全ての病気・ケガを記したものではありません。詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。
※実際の保険金の支払いについては、「補償開始前からの症状か」などを含め保険会社が審査・査定を行ったうえでの判断となります。また、前提条件の相違等により補償内容が異なる場合があるので、実際に適用される補償内容について保険会社に問い合わせたうえで商品選択を行ってください。

※ここには保険商品の内容の全てを記載しているものではありませんので、あくまで参考情報としてご使用ください。
※ここに記載されている保険商品の詳細な内容については、重要事項説明書および約款にて必ず全般的にご確認ください。

ペッツベスト「セレクトBEST」重要事項説明書
アニコム「どうぶつ健保ふぁみりぃ」重要事項説明書

特約有無にかかわらず歯科治療が補償対象外となっています。
アニコム家庭どうぶつ白書2019」によれば、歯周病/歯肉炎が犬・猫ともに手術理由1位なので、歯科治療が補償対象外なのは痛いですよね。

順位傷病名
1歯周病/歯肉炎(乳歯遺残に起因するものを含む)
2その他の皮膚の腫瘍
3消化管内異物/誤飲
4乳腺腫瘍/乳腺腫瘤
5膝蓋骨(亜)脱臼
6子宮蓄膿症
7全身性の腫瘍
8外傷(挫傷/擦過傷/打撲)
9歯根腫瘍/根尖腫瘍
10骨折(前肢)
順位傷病名
1歯周病/歯肉炎(乳歯遺残に起因するものを含む)
2消化管内異物/誤飲
3その他の皮膚の腫瘍
4膀胱結石
5全身性の腫瘍
6外傷
(挫傷/擦過傷/打撲)
7嘔吐/下痢/血便(原因未定)
8乳腺腫瘍/乳腺腫瘤
9骨折(後肢)
10子宮蓄膿症

アニコム家庭どうぶつ白書2019」より引用

また、特約無しだと、特に小型犬に多い膝蓋骨脱臼や、ミニチュアダックスフンドなど胴長犬に特に多い椎間板ヘルニアも補償対象外です。

さらに、表の項目以外でも、
プレミアム特約ありでも、

・ オクラシチニブマレイン酸塩以外の分子標的薬の費用
・ 生物学的製剤の費用(注射料を含む)
・ 血栓溶解療法(t-PA治療)の費用
・ インターフェロン製剤(インタードッグ・インターキャット・インターベリーなど)の費用
・ ガンマガードの費用
・ 猫白血病ウィルス感染症(FeLV)
・猫エイズウイルス感染症(FIP)の治療費用
・ 猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療費用
・ 門脈シャントの治療費用
・ (12歳以上の猫で新規に加入した場合)慢性腎不全・甲状腺機能亢進症の治療費用
・ (7歳以上の未避妊・未去勢の犬で、新規加入した場合)
メス:子宮内膜炎・子宮蓄膿症・子宮筋腫・卵巣嚢腫・子宮水腫・乳腺腫瘍の治療費用
オス:前立腺肥大・会陰ヘルニア・直腸憩室形成・肛門周囲腺腫の治療費用

が補償対象外ですし、

プレミアム特約なしだと上記に加え、

・ 放射線治療の費用
・ 心臓手術に要した費用
・ 白内障手術に要した費用
・ CT検査の費用
・ MRI検査の費用
・ 靱帯損傷の治療費用
・ 胆嚢切除の治療費用
・ 肉球または爪の裂傷・切り傷・刺し傷の治療費用
・ 有毒物質または異物の飲み込みの治療費用

が補償対象外となります。

「プレミアム特約」は月払いにして30円(補償割合60%・1年間の支払限度額50万円・免責金額10万円)~800円(補償割合80%・1年間の支払限度額50万円・免責金額2万円)で付帯することができるので、無しによって広がる補償対象外の範囲を考えれば、つけておくのが得策ではないかと思います。

※補償対象外となる全ての病気・ケガを記したものではありません。詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。
※実際の保険金の支払いについては、「補償開始前からの症状か」などを含め保険会社が審査・査定を行ったうえでの判断となります。また、前提条件の相違等により補償内容が異なる場合があるので、実際に適用される補償内容について保険会社に問い合わせたうえで商品選択を行ってください。
ペッツベスト「セレクトBEST」重要事項説明書

他の会社を見ると、補償対象外が少ないものもあるので、それらとも比較したうえで検討していただきたいと思います。

待機期間あり

ペッツベストでは、病気の場合は30日間、ガンの場合は60日間の待機期間があります。

●待機期間・・・初年度契約の保険始期日から一定期間中、保険金が支払われない期間

保険加入後の一定期間だけに設定されているものなので、きにしすぎてもしょうがないですが、万が一が起きればトラブルになりかねませんからあらかじめ確認しておきましょう。

なお、待機期間中に発症してしまった病気・がんは、待機期間が終わってからも原則補償されないので、その点にも注意が必要です。

※詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。

保険料の例

例として、

ペッツベストで一番手厚いと言える「補償割合80%、年間の補償限度額100万円、免責金額2万円、プレミアム特約あり」という条件における、トイプードル(Aグループ)と猫の年払(0~12歳)の保険料と、

一番手薄と言える「補償割合60%、年間の補償限度額50万円、免責金額10万円、プレミアム特約なし」という条件における、トイプードル(Aグループ)と猫の年払(0~12歳)の保険料を表にしました。

年齢トイプードル(Aグループ)
0歳48,29031,500
1歳37,49026,790
2歳26,77020,220
3歳48,61027,640
4歳51,97035,050
5歳55,32041,220
6歳58,89041,970
7歳71,04042,730
8歳73,92052,230
9歳76,81060,240
10歳86,42068,250
11歳106,82068,340
12歳127,21068,440
年齢トイプードル(Aグループ)
0歳2,1001,460
1歳1,9301,290
2歳1,7601,130
3歳2,2801,390
4歳2,8001,470
5歳3,0601,540
6歳4,2201,890
7歳4,6602,160
8歳4,9402,820
9歳5,5203,320
10歳6,0303,940
11歳7,2304,200
12歳8,5604,530

ペッツベスト「セレクトBEST」保険料表

【上表の保険料の前提条件】
・保険料表に基づいて作成。
・「トイプードル(犬A)・猫、補償割合80%、年間の補償限度額100万円、免責金額2万円、プレミアム特約あり」
・「トイプードル(犬A)・猫補償割合60%、年間の補償限度額50万円、免責金額10万円、プレミアム特約なし」

【注意事項等】
※保険料は、今後の商品改定等により変更となる場合があります。
※ペット保険に加入する際、前提となる条件の違いにより保険料が異なる場合があります。実際に適用される保険料については、保険会社に問い合わせたうえで商品を選択しましょう。

※表は保険商品の内容の全てが記されているものではありません。あくまで参考情報としてご利用ください。
※記載された保険商品の詳細な内容については、必ず重要事項説明書や約款にて全般的にご確認ください。

ペッツベスト「セレクトBEST」重要事項説明書

後者は補償が非常に限られますが、年払いで1万円以下と非常に安いことは確かです。

13歳以上の保険料は更新時の案内

「セレクトBEST」の保険料はHP・重要事項説明書などで12歳までしか示されておらず、「13歳以降の保険料は更新時にご案内します」とされています。

更新してみなければ分からないのはちょっと不安ですよね。

※詳細は、重要事項説明書および約款でご確認ください。

まとめ:選択肢豊富も注意点も多い

犬・猫ともに必要になることが多い歯科治療が補償対象外なのは大きな注意点です。
また、年間の補償限度額で100万円が選べるというメリットがありますが、2~10万円の免責金額は付くので満足いくほどの補償を受けられるとは限りません。

当サイトとしては、オススメできるケースが多くないペット保険だと考えています。

他のペット保険とも比較したうえで検討していただければと思います。

表示内容は特別に記載のない限り2021年5月11日現在の内容です。