「ペット保険=ペットの犬や猫に万が一のことがあったり、病気や怪我をしたときにたよりになるもの」。そうとはわかっていても、ペット保険の種類が多すぎて、実際にどの保険に入るかを考えたときに、適した保険を見つけるのは難しいですよね。

どうやってペット保険を選んだらいいの?そう悩んでいる方も多いはずです。

実は、ペット保険自体はそこまで複雑なものではなく、整理していくとざっくり2種類に分けられるんです。

ペット保険の種類は、フルカバー型、手術・入院特化型と大きく分けて2種類。一見複雑に見えるペット保険も、2種類それぞれの役割や活用法を理解すれば、自分に合ったプランを選ぶことができるはずです!

それでは、ペット保険ざっくり2分類についてそれぞれみていきましょう!

ペット保険の2つの種類

各社さまざまなプランを販売していますが、実はペット保険は大別すると2種類しかありません。

  • 通院・入院・手術と幅広くカバーする保険「フルカバー型」
  • 特に高額になりがちな手術・入院に特化した保険「手術・入院特化型」

他にも、「手術だけ」か、「通院だけ」のプランもありますが、ごく一部です。大きく分けると、「フルカバー型」「手術・入院特化型」の2種類に分類できます。

「損保」「少短」で商品に優劣(違い)はない

ペット保険は、アニコムやアイペットなどの損害保険(損保)と、FPCやPS保険などの少額短期保険(少短)の2種類の保険会社が販売しています。「会社の違いによって、保険の内容も違うのではないか?」と考える方もいるかもしれません。

しかし、損保か少短かであるかということは、保険の商品性そのものにはほとんど関係がありません。「損保の方が良い保険」「少短だから劣っている保険」などといったことはないということです。

ですので、繰り返しになりますが、ペット保険の主な種類は、「フルカバー型」と「手術・入院特化型」の2つです。

ここからはそれぞれの役割や活用法を見ていきましょう。

通院・入院・手術と幅広くカバーする「フルカバー型」

「フルカバー型」は、動物病院での通院・入院・手術をカバーしています。
日額・回数制限が設定されているか、あるいは日額・回数制限ではなく年間の補償限度額が設定されているかの2パターンあり、補償割合に応じて、それら制限の範囲内で補償を受けることができます。

例えば、アニコムの「フルカバー型」(日額・回数制限あり)の契約例をご覧ください。

アニコムの「フルカバー型」(日額・回数制限あり)の契約例

補償割合70%
通院支払限度額14,000円/日
限度日数20日
入院支払限度額14,000円/日
限度日数20日
手術支払限度額140,000円/日
限度回数2回

また、ペット&ファミリーの「フルカバー型」(日額・回数制限なしで、年間の補償限度額あり)の契約例をご覧ください。

ペット&ファミリーの「フルカバー型」(日額・回数制限なしで、年間の補償限度額あり)の契約例

補償割合70%
年間の補償限度額70万円


保険期間は1年間ですが、大半のプランで原則自動更新ができ、終身で継続していくことが可能です。

ペットには、人間にとっての健康保険のような公的な保険制度はありませんが、「フルカバー型」はその代替あるいは役割の一部を補う機能を果たす保険だとみなすことができます。

「フルカバー型」のペット保険に加入しておくと、いくらかかるか分からない自由診療の動物病院にも行きやすくなり、結果的に、病気・ケガの早期発見や早期治療につながるかもしれないですね。

通院補償が特に重要

「フルカバー型」を選ぶ上でカギとなるのは、通院補償です。
PS保険によれば、保険金支払いのうち約85%は通院に支払われており、利用機会も支払額も通院が最も多いことがわかります。

通院費用も積もり積もれば、経済的な負担になること間違いありません。

アニコムどうぶつ白書2019」によれば、猫の請求理由1位は「慢性腎臓病(腎不全含む)」で、1頭当たりの年間診療回数は15回、年間平均診療費は約27万円です。
アニコムどうぶつ白書2013」によると、猫の腎不全の罹患率は年々上昇し、10歳で全体の6.2%、14歳にもなれば20.4%にも上ります。

犬も、猫ほどではありませんが、高齢になると腎不全にかかる確率は高くなり、10歳で1.0%、15歳で11.3%です。

「慢性腎臓病(腎不全含む)」はあくまで一例ですが、そもそも通院が頻度が多いこと、診療費もかさむ可能性があることを踏まえれば、多くの人にとって重視するポイントになるのではないかと思います。

詳しくは、以下のページをご参照ください。

【ペット保険比較】「日額・回数制限あり」でも補償は十分なのか、メリットはあるのか

ペット保険「日額・制限なし」を選ぶべき?デメリットがないか徹底比較して検証

高額になりがちな手術・入院メインの「手術・入院特化型」

「手術・入院特化型」は、高額になりがちな手術・入院に特化したタイプです。
「フルカバー型」との大きな違いは、通院補償がないことです。その代わり、保険料が抑えられている傾向にあります。

例えば、アイペットの「手術・入院特化型」の契約例をご覧ください。

補償割合90%
手術補償(注1)支払限度額500,000円
限度回数2回
入院補償限度日数10日/手術1回

(注1)手術を含む連続した入院

手術支払限度額が非常に高額に設定されていることが分かると思います。

近年は獣医療も発展して、人間と変わらない高度なレベルの診療も行われるようになってきています。
高度になるということは、高額になるということです。1回の手術に数十万円の費用が掛かることも珍しくありませんから、このリスクをメインで備えたい人にマッチした保険です。

通院補償は不要?

「フルカバー型」のところで述べた通り、通院補償は多くの人にとって重要なものです。

しかし、考え方によっては、「手術・入院特化型」から選ぶということもおすすめできます。

というのも、そもそも保険のメリットは「少ない掛け金で、大きな補償が得られる」ということです。

「フルカバー型」は、必ずしも「大きな補償」だけを目的に加入するわけではなく、人間の健康保険的な役割も担う「日常の安心を買う保険」と言えます。

対して、「手術・入院特化型」は、まさに「少ない掛け金で、大きな補償が得られる」という保険の活用方法と言えるでしょう。

ご自身の状況や考え、ペットの種類などにもよりますが、通院を自己負担と割り切り、ピンポイントで高額な診手術や入院に備えたいのであれば「手術・入院特化型」も選択肢のひとつとしておすすめします。

詳しくは以下のページをご参照ください。
手術特化型ペット保険は猫に必要?プランごとの詳細比較も

まとめ|どちらのタイプを選ぶべき?

結論としては、当サイトとしては「フルカバー型」から検討していくのをおすすめします。
特に猫の飼い主は、通院補償が必須と言っても良いくらいです。

なぜなら、猫の手術は可能性的に非常に低く、通院がメインになる可能性が高いからです。
以下、「アニコムどうぶつ白書2019」より、猫の手術理由TOP10が1年間に発生した確率を算出しました。

順位傷病名1年間の発生確率(%)
1歯周病/歯肉炎(乳歯遺残に起因するものを含む)0.4
2消化管内異物/誤飲0.3
3その他の皮膚の腫瘍0.1
4膀胱結石0.1
5全身性の腫瘍0.1
6外傷
(挫傷/擦過傷/打撲)
0.08
7嘔吐/下痢/血便(原因未定)0.07
8乳腺腫瘍/乳腺腫瘤0.06
9骨折(後肢)0.05
10子宮蓄膿症0.05
※1年間の発生確率 = 件数÷対象頭数「アニコムどうぶつ白書2019」より

慢性腎臓病などで通院が増えてしまうリスクが高いことは、既に述べた通りです。それに対して、手術理由1位の「歯周病/歯肉炎(乳歯遺残に起因するものを含む)」でも0.4%しかありません。通院補償をなしにしてまで、手術に手厚く備えるべきだとは思いません。

なお、犬は手術が必要になる確率が猫よりは高いですが、いずれにせよ通院補償の方が多い傾向にあることは変わらないので、犬も「フルカバー型」の方から検討していくのが良いのではないかと思います。

順位傷病名1年間の発生確率(%)
1歯周病/歯肉炎(乳歯遺残に起因するものを含む)2.0
2その他の皮膚の腫瘍0.6
3消化管内異物/誤飲0.4
4乳腺腫瘍/乳腺腫瘤0.3
5膝蓋骨(亜)脱臼0.3
6子宮蓄膿症0.3
7全身性の腫瘍0.2
8外傷(挫傷/擦過傷/打撲)0.2
9歯根腫瘍/根尖腫瘍0.2
10骨折(前肢)0.2
※1年間の発生確率 = 件数÷対象頭数「アニコムどうぶつ白書2019」より

例外があるとすれば、例えば0歳の犬を飼い始めた方です。というのも、犬が骨折してしまう確率は圧倒的に0歳時が高いからです。

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アニコムどうぶつ白書2010」より抜粋

骨折となると手術が必要になる可能性も高いです。また、他にも室内飼いをしていれば、異物誤飲などのリスクもありますよね。
このように、手術が必要になる可能性が他より高い状況のペットを飼っている場合は、「手術・入院特化型」を選択するのもおすすめです。

今回は、ペット保険の種類にフォーカスして、選び方を見てきました。
種類を決めても、まだ実際にプランを決めるまでには様々なことを考慮しなければなりません。
次回からはもう少し踏み込んで見ていくことにしましょう。

ぜひ参考にしてペット保険選びに役立ててください。